改善したきっかけ
当社は、精密機械製造メーカーで通信技術とコラボを積極的に導入しようとしている企業です。
現在使用している設備が古くてトラブルも多発していることもあり、今後生産数が増え設備を止めることができなくなるので、対応が必須となっています。
今は半導体部品は不足しており、トラブルの対応が一部できない設備も出始めているので、生産が停止したり、不良品が大量に発生したりと不具合も出てきています。
現状は設備トラブルが発生してもその場しのぎでしか対応しておらず、慢性的な故障原因も沢山存在しているので、トラブル対応社からは、「生産数が上がったらもう対応できない」と不満を言われています。
これからどんどん、顧客先からITやIOTの要求が益々高まってきているので、このままだと顧客が減ってしまうと上層部から圧力がかかっています。
・現在使用している設備が古く、トラブルが多発している
改善した方法
スマートデバイス通信ゲートウェイを導入した
スマートデバイス通信ゲートウェイとは
スマートデバイス通信ゲートウェイは、EdgecrossにおけるITゲートウェイです。Edgecrossのデータモデル管理機能とタブレット・スマートフォン等のスマートデバイスを連携させ、稼働監視等を実現できます。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/edge/edgsw/pmerit/itgw/sdcgw/index.html
品質改善とトラブル対応を同時に改善できた
各設備に振動センサや行動カウンタを取り付け、一つ一つの設備部品に使用寿命を設定し、その期間がきたら、自動的に遠方にいる改善部隊に連絡が入り、トラブルが発生する前に交換ができるという仕組みを導入しました。
刃物寿命も振動センサと電流値で負荷を計算し、送りと切り込み量を数値化し、刃物負荷が少なくなるように設定することで、品質改善とトラブル対応を同時に改善しました。
工数改善も出来た
生産数を上げるために、全てのプログラムを見直し、AIでどの順番で作業をすれば一番早く物を作ることが出来るかをシミュレーションし、工程改善をしました。
設備トラブルも、トラブルが発生したら各センサが把握し、どこに不具合があるかを見つけ、オペレータに指示することで直ぐに対応ができるようにしました。
評価
適切な改善ができ、課題は解決することができた
今後の目標
故障対応できる環境を構築していく
今後は、半導体が必要な交換部品が手に入らない状態なので、現在はその交換部品のリストアップをし、購入することで万が一故障しても直ぐに交換ができる体制を構築しようとしています。
振動センサなどを付けて故障診断ができたことによって、トラブル対応工数が全体の3分の1減らすことができました。
生産タクトも様々なシミュレーションした結果、20%短くすることができ、1日あたりの生産数も増やすことができました。
設備の遠隔監視ができるようになったので、ロボットの遠隔ティーチングの教育をしていく予定です。