改善したきっかけ
当社は、電子部品の製造業を行っております。
手作業でパソコンにデータ入力をしていたが、一日100件程度のデータを入力しなければならず、時間がかかる上に入力ミスが多い。
毎日必ず入力しなければならない事と、入力ミスが許されない項目があったため、注意深く入力をするが、入力する件数が多い為に、件数が増えてくるとどうしても入力ミスがなくならない。
すべての入力が終わった後に、正しく入力できたかを目で確認する事も行っていたが、目で確認すると見逃がしがあり、結局入力ミスを無くす事が出来ない。
また、100件のデータ入力は3時間程度かかってしまい、一日の約半分をデータ入力に費やしていた為に、入力する人も疲弊してしまっており、担当をやめたいと相談を受けている。
・データ入力を行う際に手作業のため、入力ミスが多い
改善した方法
Pythonを導入した
Pythonとは
1990年代初頭ごろから公開されているプログラミング言語で、わかりやすく、実用的な言語として、広く使われ続けています。Pythonはプログラムの「読みやすさ・わかりやすさ」をとても重視していて、Pythonを知らない人でも、理解しやすいようにデザインされています。
https://www.python.jp/pages/about.html
データ入力作業を自動化することが出来た
入力するデータは、紙の伝票以外でもcsv形式で取得できるように伝票システムからのcsv出力ができるようにシステム改造。
データはwebに打ち込んだ後に、ボタンを数回押して次のデータを入力するといった流れとなっており、同じ動作の繰り返しだった。
また、webシステムを外部から制御する事は環境的に難しかった為、Pythonのgui操作ライブラリを使用し、人がPCを操作する事をpyhonのプログラムで行う事にした。
csvファイルから取得したデータを1つずつwebシステムに自動入力させ、入力した結果が間違っていないかを画像認識で自動確認するプログラムを作成した。
改善後は、伝票システムから吐き出されるファイルをPythonの実行ファイルに読み込ませるだけで、あとは放っておくだけでPCが自動的に入力してくれるようになった。
評価
適切な改善ができ、課題は解決することができた
今後の目標
プログラム作成者の業務増加の改善を行う
入力ミスがなくなった事と、PCが自動入力してくれるようになった為、従来の入力担当は別の業務ができるようになった。
今まで人が一生懸命やっていたことをボタン一つで自動的にやってくれるようになった為、体感的な改善効果は大きかった。
新たに発生した課題は、PCを置き換える時にプログラムの動作検証が必要になってしまう事、OS切り替えでも同様に動作検証が必要になってしまう事。
また、システムの不具合対応はプログラム作成者がやらなければならず、プログラム作成者の業務としては若干増加してしまった。プログラム作成者の業務増加の改善が今後の改題。