改善したきっかけ
当社は、米国系生命保険会社です。
該当企業の情報システム部門にて、デスクトップエンジニアチームとして常駐していました。
業務の一つに、ユーザーIDの登録業務がありました。 赴任当初、前任者から引き継いだのは、システムに登録された申請書があるので、それを1申請1枚ずつ印字してユーザ登録作業を行っております。
しかし、毎回10~30枚前後になり、終わったら捨てるというもったいない運用をしていました。顧客は何も言いませんが、毎週10~30枚の紙が捨てられています。
また、一度、作業漏れということがありましたので、用紙を使うのではなく、1枚にまとまったチェックリストが欲しい、という状況がありましす。
そこで、社内の申請書システムから情報を抜き出し、Excelにてチェックリスト形式にまとめあげ、業務漏れ防止チェックリストにしつつ、紙ごみを劇的に減らそう、と考えました。
・ユーザー登録作業が紙媒体で行うため、紙ごみが発生しやすい
改善した方法
ExcelのVBAの機能を利用した
Excel VBAとは
Visual Basic for Applications (VBA) for Office を使用すると、これらの作業を実行し、さらにそれ以上のことを実現できます。VBA for Office は、単純でありながら強力なプログラミング言語であり、Office アプリケーションを拡張するために使用できます。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/office/vba/api/overview/excel
チェックリストにすることで紙ごみの発生を抑えることが出来た
Excel VBAにてコーディングしました。
まず、申請書システムは幸いなことにテキストデータを出力することができましたので、出力されたテキストを読み取って加工することに決めました。
Excel VBAについては、フォーム画面を作成し、出力されたテキストデータを指定して、ボタンを押すだけで、そのテキストデータに沿ってExcelファイルに転記し、タイトルなどの体裁を整え、ユーザ登録を行う該当申請のチェックリスト形式に整形するようにコーディングしました。
このツールにより、以前は、申請の数だけ印字していて、毎回紙ごみが10~30枚出ておりましたが、チェックリストにすることで、紙ごみが劇的に減りました。
更に、そのチェックリストは監査部から「監査資料として適用できる」と助言され、保存しておくこととなり、結果的に紙ごみがゼロ!になりました。
評価
適切な改善ができ、課題は解決することができた
今後の目標
今後は使用マニュアルを作り、引継ぎを行いやすくする
良かったことは、いくつかあります。 所属部署としては作業漏れ防止と紙ごみゼロを達成し、顧客先の信頼を勝ち取ることができました。
更に所属部署を超えて、監査部から評価されるました。個人的にはExcel VBAスキルと実績がプラスされたことです。
新たに発生した課題は、私のチームがその常駐先を去る時に、引き継ぎの方がExcel VBAスキルがなく、その方は別の仕組みを自分で構築せねばならなくなった為、スキル保持者の獲得が必要となったという点です。